<<第15回:【住宅業界】中古住宅の販売による収益【物件情報ネットワーク・レインズの活用・モデルハウス・ドミナント戦略・住宅展示場公園】
住宅を構成する部材・パーツは多種多様【顧客の予算や要望に適した建材・設備を提案】
住宅を構成する部材・パーツは、構造部から内装、設備にいたるまで、多種多様に存在します。さらに、日々新商品も開発されているため、営業マンや設計士などが顧客の要望に対し、適切なものを提案する必要があるのです。
新陳代謝をくり返す部材やパーツ
住宅を構成する部材・パーツは膨大な種類が存在します。基礎・柱などの構造に使われる建材から、床・壁・天井の内装に関わる建材に加え、建具やサッシ、さらには水回りから給湯システム、空調や換気などの設備まで無数にあります。
それらを作っているのは、専門の各メーカーです。各建材や設備において、1社のメーカーが独占していることはまずありません。必ず競合し、日々生き残りをかけて研究・開発を続けています。競争に負けた建材や設備は市場から消え、また高性能な商品が登場し、日々新陳代謝をくり返しているといえます。
建具
ドアや窓、襖など、建築物の開口部に設けられる仕切りのこと。
サッシ
窓枠として用いる建材。住宅に合わせて、木製のものやアルミ製のものなど、さまざまな材質で作られる。
建材や設備を提案する側が重要
住宅は、構成する建材や設備の種類が多く、さらにラインナップが日々更新されています。そのため、住宅を建てる顧客がそれぞれを細かく調べて、納得のいくものを選択するというのはとても因難です。
そこで、とくに注文住宅の販売に携わる営業マン、設計士、インテリアコーディネーター、現場監督は願客の要望をしっかりとヒアリングしつつ、顧客の予算や要望に適した建材・設備を提案しなくてはなりません。また、変化するラインナップの情報をリアルタイムに把握していくことも重要となるのです。
しかし、すべての建材・設備を性能が高いものにすると高額な住宅になってしまいますが、安価なものを選べば魅力がなくなってしまいます。そのため、メーカーによって、震性、水回りの設備、断熱性、などお金をかけるポイントを変えて、差別化を図っているのです。
住宅を構成する部材・パーツ
顧客の要望に合わせた提案が重要
デザイン性や機能性で変わる建材・設備の値段
同じ設備でも、安いものから高いものまで幅広いランクがあります。ランクによってどのような差があるのか、また、メーカーがどのような戦略でそれらの商品を展開しているのかを解説します。
建材・設備の4つの差
各建材、設備は多数の種類が存在すると同時に、次の4つのボイントを基準に商品のランクが分かれます。それは「デザイン性」「機能性」「耐久性」「メンテナンス性」です。たとえば外壁材であれば、タイルのように将来的なメンテナンスが不要で傷などへの強度が高いものは高額になります。またタイルの中でもデザイン性が高く、汚れにくい光触媒機能が付いているものはさらに高額になります。逆にデザイン性や機能が低いタイルはサイディング材に近い金額のものもあります。
タイル
傷に強く、変色や劣化もしにくいため、基本的にタイル自体のメンテナンスは不要。しかし、目地のシーリング補修などメンテナンスが必要なポイントもある。
光触媒機能
二酸化チタンが太陽光などの光に当たることで、表面に強力な活性酸素を作り出し、汚れや有害物質を分解したり、撥水効果を生じさせたりする触媒を「光触媒」という。二酸化チタンを主成分としたコーティング剤として塗布されることが多い。
建材・設備メーカーの思惑
建材や設備のメーカー側としては、競合他社よりも優れた商品を開発し売上を伸ばしたいと考えていますが、同時になるべく高単価の建材・設備を購入してもらいたいという思惑があります。そのため、各メーカーとも低価格帯のものはなるべくデザイン・機能などをあえて制限しマグネット商品として宣伝を行い、そこからデザイン・機能がワンランク高いラインナップに誘導する手法を取っているのです。
各建材や設備の競合商品同士を比較すればどこかにデメリットとなるポイントも存在することになります。しかし、メーカー側がデメリットを公表することはないので、顧客はデメリットを予測し、インターネットや住宅メーカーの営業マンやコーディネーターから情報を集める必要があります。
その際、どうしても販売者側の思感が混じります。情報が錯そうし、誤った情報が出回りやすくなるため、販売者側はなるべく忠実な情報を集め続ける必要があるのです。
マグネット商品
小売店舗において、客を引き寄せる集客力のある商品のこと。