注文住宅の引き渡しまでには部門間での連携が重要【営業が主軸となって業務を進める】
注文住宅の場合、受注、つまり契約してからの業務がもっとも多くなります。ここでは契約から引き渡しまでの部門別の仕事の流れを簡単に解説していきます。
契約から着工までの業務フロー
契約から着工までは基本的に営業マンが主軸となって業務を進める住宅メーカーが多いです。契約後は、契約前に練ったプランの素案をもとに、着工に向けて打ち合わせを進めていきます。住宅の間取りや建材・設備、カラーコーディネートなど施主と打ち合わせを行っていきます。そのため、設計士やコーディネーターと営業マンが一緒に行動します。
打ち合わせの回数は住宅メーカーや施主によっても異なりますが、契約後は3~6回ほど行うのが一般的です。そのほか、並行して、敷地に対してどう建物を配置するかを決めていきます。
間取りやプラン、配置が確定したら、建物が法的に問題ないかの建築確認申請を代行業者に依頼します。さらに、施主が土地を新規で購入する際の書類手続きや、地鎮祭の手配や同行をします。また、営業と現場監督は着工前に引き継ぎも行います。
地鎮祭
工事の安全を祈願する儀式。ほとんどが神式で行われるが、施主の意向により仏式やキリスト教式の場合もある。
着工から引き渡しまでの業務フロー
着工から引き渡しまでは基本的に現場監督が主体です。現場監督は地盤改良工事や基礎工事から竣工までの段取りを行います。必要な建材や設備について、そのほとんどを寸法やカラーなど間違いないか入念に確認して発注も行います。また、現場監督は工事中くり返し現場に足を運び異常がないかを確認し、各種検査の手配を行います。
監督に引き継いだあとは、営業マンは登記手続きや火災保険、カーテン選びなどにおいて施主の話を聞きながら専門業者を手配します。引き渡しまで施主をサポートしていくことが、住宅メーカーの営業マンの仕事なのです。
竣工
建築工事が終了すること。竣工後、引き渡し手続きが行われ、売り主から施主に建物の所有権が移転する。
主な注文住宅の業務フロー
仕様打ち合わせにおけるインテリアコーディネーターの仕事【顧客にぴったりの生活空間を提供する】
注文住宅では契約後に間取りだけでなく、構造や仕上げ、使用する材料など細かい仕様を決めていきます。ここでは、仕様を決めるための打ち合わせについて解説していきます。
住宅の仕様
住宅メーカーの場合、「標準仕様」という形である程度選べる建材・設備・色などが決まっています。たとえば屋根・外壁材などの建材、キッチン・トイレなどの設備など、選択できるメーカーやグレード・色は限られています。
そこに「オプション」を追加し、価格をアップさせることでグレードの高いものを選べるようになります。
決定すべき仕様の種類は非常に多く、使い勝手や外観・内観デザインに大きく関わるポイントです。施主だけですべての仕様を決めるのは難しいのです。
打ち合わせを行うアドバイザー
住宅メーカーでは専属のインテリアコーディネーターが打ち合わせに参加して、アドバイスを行うケースが多くあります。コーディネーターは、社内で雇っている場合と外部に委託する場合があります。営業マンが対応する場合もあります。
その際、紙ペースでのプレゼンテーションだけでなく、実物のサンプルや3D画像などを活用して解説していきます。
また、営業マンが各設備メーカーのショールームや希望設備が設置してあるモデルハウスに同行して紹介することもあります。
打ち合わせで重要なポイントは、まずは顧客の生活習慣や好みをヒアリングすることです。ここを怠ってしまえば、ピントがずれた提案になってしまい、打ち合わせも長引いてしまいます。当然、顧客の満足度も下がってしまうでしょう。営業マンは、よりよい提案をするために選択できる建材・設備の特徴や実際の使い勝手など、幅広い知識を持っている必要があるのです。
プレゼンテーション
顧客に商品やサービスを説明すること。「プレゼン」と略称で呼ばれることが多い。
ショールーム
住宅設備や家具、建材などの商品を紹介する場所。近年では顧客が実際に設備を使い、家事や洗濯などを体験することができる。
住宅メーカーの仕様
アドバイザーに必要な3つの力
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