給湯器・ガスコンロ・IHの主なメーカー【独自戦略を立てる】
給湯器・ガスコンロ・IHは設備としてはユニットバスやキッチンの一部ではありますが、水回り設備のメーカーとは異なります。お互いに協力体制をとり、顧客に合った製品を提供しています。
給湯器・ガスコンロの3大メーカー
給湯器とガスコンロの国内シェアと販売数のトップ3は、順序も含めて同じメーカーになっており、上からリンナイ、ノーリツ、パロマとなります。
国内トップシェアのリンナイの特徴は技術力です。たとえば、給湯器であれば熱交換率が高く、機器が軽いことが挙げられます。
2番手であるノーリツの特徴としては、給湯器の省エネ性能や多機能がウリといわれています。リンナイと比較してもシェアや性能、価格においても大きな差はなく、非常に均衡しています。
パロマは日本では3番手ではありますが、アメリカやオーストラリアで高いシェアを誇っており、連結売上高は3社の中で最大です。給湯器、ガスコンロともに動線を意識した使い勝手のよさが特徴的です。
ノーリツ
ガス台とコンロがー体化したビルトインコンロを日本で初めて作った「ハーマン」と2001年に業務提携して子会社化。そのため、ガスコンロの提供も行っており、リンナイと性能や価格においては大きな差はない。
IHの2強メーカー
IHはパナソニックと日立製作所で国内シェアの7~8割を占めています。とくにパナソニックは国内シェアの約5割を占めており、独占状態となっています。
パナソニックは、個性的な特徴より万能型のIHを提供しており、デザイン・機能の水準が高い状況となっています。
2番手である日立製作所はパナソニックとの差別化を図るため、料理にこだわりがある客層に対しての大火力を重視するなどの独自の戦略を取っていますが、その差は縮まっていません。
3番手に三菱電機が続いており、同様に差別化された新いアイデアを盛り込んでいますが、パナソニックの強固な璧に穴は関けられていない状況です。
IH
Induction Heating(電磁誘導加熱)の略。内部の磁力線に電流を流して器具自体を発熱させるため、加熱時に火を使わず、安全に利用ができる。
給湯器・ガスコンロ・IHの主な有名メーカー
サッシ・建具・床材の主なメーカー【断熱力や耐久性の向上】
アルミサッシメーカーは金属系のサッシだけでなく、玄関ドアや勝手口ドアなども作っています。また室内ドアなどの木製建具を作っているメーカーの多くは、木製フローリングや木製巾木などの建材も作っています。
アルミサッシ・玄関ドアの3大メーカー
アルミサッシや玄関ドアのシェアは、LIXIL、YKK AP、三協立山の3社で占めています。
LIXILの特徴としては、トイレなどの設備と同様の戦略で、価格をやや抑えながら商品ラインナップを豊富に展開しているところです。また早期からサッシに樹脂を用いて断熱力を上げる取り組みに着手しているため、断熱に定評があります。
YKK APは日本国内での生産にこだわり使い勝手や品質、耐久性向上に力を入れています。
樹脂
植物から分泌される精油類縁物質のこと。天然由来のものは高価であることが多く、人為的に製造された合成樹脂が市場に多く出回っている。樹脂の中には、断熱材に使用されているものもある。
木製建具や床材のメーカー
木製建具や床材などの木製建材を作っているメーカーは多数ありますが、シェアを占めるのは大建工業、永大産業、パナソニツクの3社です。ほかにもウッドワン、朝日ウッドテック、ノダ、LIXILなどがあります。
大建工業は創業75年という長い歴史を持つ建築資材の総合企業。木質系複合フローリングではトップシェアとなっており、このほかにも壁材・室内ドア・天井材・収納など、性能の高いかつ多種多様な製品ラインナップを展開することで、空間提案を実現しています。
シェアの2番手である永大産業は、質を重視しています。住宅メーカーでは、オプションによって永大産業の建具やフローリングを選択できることが多くなっています。
3番手に位置するパナソニックは設備と同様の戦略で、カラーバリエーションなどのデザイン性や抗菌などの機能性を充実させています。
抗菌
菌の増殖を抑えること。抗菌加工製品は、製品の表面上で菌が長時間滞在しないように、菌が増殖しにくい環境を作っている。